諸島内最南端の島。北東の白砂のガードナー・ベイの浜辺には、アシカのコロニーが見られる。アシカは、好奇心が強いため、人間に近寄ってくるが、動物へのタッチは、一切厳禁なので、人間が逃げなければならない。 沖合のTortuga Rock付近で、シュノーケリングをすると、アシカの群にくるまれながら泳ぐことができる。 また、反対側のPunta Suarezから上陸すると、海鳥の楽園の中を散歩できる。南面の磯の波打ち際にブローホールと呼ばれる、潮を噴き上げる穴があり、観光客を喜ばせている。 ウミイグアナは、諸島内でも最も色鮮やかな種が見られる。
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ガラパゴスアシカ
( Sea Lion )
ガラパゴスアシカは、カリフォルニアアシカ(北米大陸の太平洋岸に分布)の1亜種にあたる。性的二型が著しく、繁殖期には大きな雄がハーレムを形成。推定個体数50,000頭。
ガラパゴスアシカ
( Sea Lion )
授乳:乳は脂肪分に富み、成長は早い。およそ1か月で真っ黒な新生児毛から黒褐色毛皮に変わる。
カッショクペリカン
( Brown Pelican )
世界の温暖な地域に分布する7種のペリカン科の1種。この科の鳥は、下顎から喉にかけて大きな袋を形成、その中に魚類などの餌を水と一緒にとりこんだあと、閉じたくちばしの間から水だけを排出する。ヒナが巣立つまでに育つ割合は海鳥の中でも高いが、上空からダイビングして喉袋に魚をとりこむという熟練を要する採餌方法のため、独立した若鳥たちがうまく餌をとることが出来ずに餓死する例が多い。
エスパニョーラマネシツグミ
( Espanola Mockingbird )
多彩な鳴き声と人を恐れない習性のために、諸島内でもっとも目に付く陸鳥である。島ごとに独自の進化をとげ、4種が生息していたが1種はほぼ絶滅。1〜3歳の若鳥が、自分の親の繁殖にあたって、ヘルパーとして育雛に協力する、興味深い繁殖システムが確認されている。
エスパニョーラマネシツグミ
( Espanola Mockingbird )
4種のマネシツグミのうち、このエスパニョーラマネシツグミが最もくちばしと足が長い。攻撃性が強く、フィンチの雛やヨウガントカゲ、昆虫などさまざまなものを食べるが、なかでもガラパゴスアホウドリからダーウィンフィンチまで各種の鳥の卵をつついて食べる行動が知られている。 また真水の少ない島なので、観光客の持参するペットボトルの水を求めて、しばしば人に近づいてくることが多い。
ガラパゴスバト
( Galapagos Dove )
目の縁取りが青いのと、目の後ろのクリーム色の帯が特徴。地上、あるいはウチワサボテンの樹上に営巣。サボテンの種子や昆虫を常食にする。
ヨウガントカゲ
( Lava Lizard )
各島で形や体色、行動の異なる7種に分化した。雄は雌に比べて色彩が鮮やかで、目立つ斑模様がある。雌の体色は地味だが、顔から喉のまわりにかけて写真のように赤い。エスパニョーラ島のトカゲが一番大きい。
アオアシカツオドリ
( Blue-footed Booby )
ガラパゴス諸島に見られる3種のカツオドリのなかで、もっとも広く開けた場所に営巣することから、最も目に付く1種である。 カツオドリ類は人間が近寄っても逃げないため、かつて世界中の島で簡単に捕殺され、'まぬけ'の意味でboobyと呼ばれるようになった。
ウミイグアナ
( Marine Iguana )
島によって亜種に分類される。エスパニョーラ島とそれ以外に分類する場合と、エスパニョーラ島以外をさらに7亜種に分類する場合がある。
ウミイグアナ
( Marine Iguana )
エスパニョーラ島のウミイグアナだけは、別の島の個体と大きく違い、その最たるものは、体表が赤いということである。
ウミイグアナ
( Marine Iguana )
海草をこそぎとるために唇は厚く、中には先がぎざぎざ(3尖頭)の歯が並ぶ。 また荒い波のなかでも岩にしがみついて海藻を食べるため、丈夫な鉤爪を持つ。
ウミイグアナ
( Marine Iguana )
海水から水分を摂取するため、余分の塩分を排出する塩線を鼻孔内に備え、ときおり息とともに塩を吹き飛ばす。
マスクカツオドリ(アオツラカツオドリ)
( Masked Booby )
熱帯太平洋から熱帯大西洋の島嶼に分布するうちの1つの亜種である。ガラパゴス諸島最大の個体数(推定25,000〜50,000番い)が営巣する。
マスクカツオドリ(アオツラカツオドリ)
( Masked Booby )
ガラパゴス諸島に分布する3種のカツオドリ類のなかではもっとも体が大きい。その重いからだを上昇気流にのせて離陸するために、崖に近い岩や地面に営巣することが多い。
マスクカツオドリ(アオツラカツオドリ)
( Masked Booby )
マスクカツオドリの名前の由来は、両眼をとり囲む黒い部分が、正面から見ると顔に仮面をつけたように見えることから。
アオアシカツオドリ
( Blue-footed Booby )
カツオドリ類は、上空から急降下して海中にもぐり浮き上がってくるときに、魚をさがす。そのため餌にありつける確率は低く、そばで見ていても可哀想なくらいに何度も海面に突入を繰り返している。そのためまっすぐにのびた丈夫なくちばしを持っている。
ウミイグアナ
( Marine Iguana )
尾は全長の半分以上をしめる。縦に平たい尾を、左右にくねらせて海中を泳ぐ。
ウミイグアナ
( Marine Iguana )
頭部はごつごつした棘状の鱗におおわれ、岩から海藻をこそぐように食べるため、吻部は押しつぶされたように短い。学術名のAmblysrynchosは「短い吻」を意味する。
ウミイグアナ
( Marine Iguana )
変温動物であるウミイグアナは、太陽の熱で体を暖める。海中で餌を採り体温が25度以下になると岩場に腹這いになって、体いっぱいに日射しを受ける。
ガラパゴスアホウドリ
( Waved Albatross )
ガラパゴス諸島では最大の鳥である。4月〜12月までエスパニョーラ島で繁殖をする。非繁殖期にはペルー海流を遡ってペルー沖で餌をとってすごす、一生を熱帯域ですごす唯一のアホウドリ。 かつては美しい羽毛のために乱獲され、現在の推定個体数は15,000番(つが)い。
ガラパゴスアホウドリ
( Waved Albatross )
求愛の儀式:3月の終わり頃、雄が最初に島に到着。毎年決まった雌をむかえて交尾を行う。求愛の儀式は、くちばしのぶつけ合いから始まるが、その音がコロニー全体では合唱状態となりにぎやかこのうえない。
ガラパゴスアホウドリ
( Waved Albatross )
海面から海面直下にある餌をしっかりと捕らえるため、丈夫なくちばしはその先端が鈎状に曲がる。上くちばしのつけ根ちかく、左右に鼻孔が開く。
アオアシカツオドリ
( Blue-footed Booby )
求愛は、雄が雌の前でくちばしと翼、尾の先を空に向ける動作(スカイポインティング)から始まり、やがて雄が大げさな動作で足を持ち上げ、足踏みをするような格好であたりを練り歩く。しばしば、それぞれが小枝や石を拾いあげ、相手に差し出す。これは巣作りの名残りとしての儀式と言われている。
アオアシカツオドリ(幼鳥)
( Blue-footed Booby )
3〜5日の間隔で生まれる2〜3個の卵は、6週間暖められたあと順次孵化する。最初のヒナが大きく、積極的に餌をもらうため、餌が十分にないときには最初の1羽だけが育つ。
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